最近、注目を集めている「ツキジデスのわな」。ツギジデスとは、アテネとスパルタの古代ギリシャの戦争を記した歴史家で、新興国が覇権国の地位を脅かす時、戦争が起こる可能性が高まることを論じた。米ハーバード大教授のグレアム・アリソン氏らの調べによると、過去500年間の歴史の中で、新興国が覇権国の地位に脅威をもたらしたケースは16回あり、うち12回は戦争になった。近年の中国の躍進ぶりは周知の通り目覚ましく、今世紀最大の成長産業と言われるAIにおいては、2030年に世界トップ水準になるとの国家戦略を打ち出し、急速な存在感の高まりに、米グーグルなどは強く警戒する。アリババやテンセントなどが主導するキャッシュレス化やイーコマース等においても、今や日米を引き離す。科学予算削減や移民制限など、長期的な米国の競争力低下に拍車をかけるトランプ政権と、中華民族の偉大なる復興を掲げ、AIIB（アジアインフラ投資銀行）や「一帯一路」を初め、自国の勢力や成長力拡大に次々と手を打つ習近平政権。経済面では既に中国の優位を見越す実業家も現れて来ている状況だが、軍事面での衝突は予測不能なものの、回避される事を願うばかりだ。

ホームページをリニューアル致しました。

有用な情報をご提供できるよう努めて参りますので、引き続き何卒宜しくお願い申し上げます。